OECD学習到達度調査が波紋を呼んでいます。
7日に発表された後、7日の夕刊から報道が
始まり、各紙とも悲観的な報道が並びました。
OECD調査は15歳の子どもたちに対して行う
応用力を中心とした調査です。
数学的リテラシー(応用力)
1位→6位
読解力
8位→14位
が特に注目されており、朝日新聞は日本と
フィンランド(読解力1位)のレベル別分布
もグラフで示しています。日本はレベル3
と呼ばれる平均層に多く分布する正規分布
に近い状況であるのに対して、フィンランド
はレベル4という上位に最多層があり、
明らかにレベルの違いがあります。
「ゆとり教育」によるカリキュラムの削減
が明確に影響を与えています。
問題は、それをどう変えるのかということ
ですが、その対策が「全国学力テスト」と
いうのでは抜本的な変革にはなりません。
読解力については「読解力向上プログラム」
を2005年度夏までに文部科学省が策定する
ことになっていますが、まだ具体的な方向
は出ていません。
現状でもパンパンで休み時間を減らしてがん
ばっている公立教育に、何を加えようとして
も時間が不足します。
問題は、ここまで減らされた学習時間を
いかに取り戻すかということです。時間を
確保しなければ、何をやるにしても何かを
削らなければならなくなり、どこかに無理
がまた生じます。
根本的な枠組みからもう一度、議論を始め
ないといけないのではないでしょうか。
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