試験中、時間が経つにつれてどんどん「あせる」子がいます。
急ぐだけでも結構ミスが増えるので、「あせる」とさらに落ち着いて考えることができない。したがって、さらにできなくなる。もっと落ち着いてやればできる問題もあったろうに、しかし、あせり始めると一気に正解率が落ちてしまうものなのです。
なぜ、あせるか、といえば「これは失敗するかもしれない」と思うからです。誰しも失敗はしたくない、と思うから、それがひどくなると「あせり」につながる。
いくら時間が少なくなっても「やるべきことをちゃんとやればいいのさ」ぐらいに思える子ならいいが、そういう子は決して多くはありません。もともとそんなに人生経験があるわけではないから、あせりはじめるとどうしていいか、わからなくなるところはあるらしい。
だから、その経験を活かすべきだと思うのです。
あせり始めると、正解率が悪くなるのだ、ということを理解させる。
だから、時間がないな、と思ったら、もうある程度覚悟を決めて、ゆっくりやる。
できる問題しかできない。少なくともできる問題は得点しよう、ぐらいに構えられるようになると、このあせりから脱することができます。
模擬試験は単に成績や合格可能性を判断するばかりではなく、こういう子どもたちの試験での特質を見抜いて、具体的にどう変えるかを検討するチャンスでもあるのです。
数字ばかりにとらわれるのではなく、子どもたちの感想も聞いた上で、何を具体的にするのかを決めていきましょう。
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