「わかった?」
「うん、わかった」
「ホント? じゃ、この式の意味を説明してみて?」
「え、だから・・・・」
しばし沈黙。
「わかってないじゃん」
「いや、さっきはわかってたんですよ。でも・・」
「でも?」
「あ、はい。すいません。わかってなかったです。」
というシーンが時々、見受けられます。
わかった気になることもあるのですが、結局、わかっていない。たとえば同じ問題を解いてもらっても、できないということはよくある話でしょう。
私が最初のDVDに電気を選んだのは、実は理科の範囲で一番繰り返すことが多いのが電気だからです。わかったようで、わからない。だから繰り返し教える必要がある。だが、授業の頻度だけでは不足するだろう、だからDVDなのです。
DVDだと、同じ説明を何回も繰り返して見ることができます。だから、反復にはなる。もちろんDVDがあるということで、安心してもらっては困る。やはり真剣に聞いてもらわなければいけないが、ただ、わからないことを繰り返し勉強して定着していく以外に方法はないのです。
その前提は自分がわかっていないと自覚すること。しかし、子どもたちはその点をごまかしがちです。悪意があるわけではない。わかった気になっている。でも、本当はわかっていない。だから、私は子どもたちにこう教えています。
「わかった気になるのは損だ。ホントにわかったら、得点になる。自分が本当にわかっているのか、自覚すれば進歩するが、そうでなければ成績はあがらないよ。」
ごまかすのは損なのです。
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中学受験・合格して失敗する子、不合格でも成功する子田中 貴講談社このアイテムの詳細を見る |