算数は中学受験の合否に大きく影響する科目です。
試験時間に対して問題数をたくさん出せないことから1問1問の配点が、他の教科に比べて高くなります。また設問数が少ないことから問題が高度になりやすい。たくさん問題が出せればやさしい問題も出せるが、ある程度時間を使う問題にするとどうしても問題数が減るところがあるので、したがって難しくなりやすい。結果として子どもたちの得点の差が開きやすいという性質があります。
だから算数ができる子が合格しやすい、というのはその通りのところがあり、何とか算数の点数を伸ばしたいと思っておられるお父さん、お母さんは多いでしょう。
で、算数自体は本当はおもしろい科目なのです。最近は中学入試の算数の問題が就職試験にも出てきますが、着想を問われるところが結構大きいので、解き上げること自体は非常におもしろいものなのです。しかし、そのおもしろさを感じない。
なぜだろうと思うと、やはり点数と量なのではないかなと思います。
解ける、解けないということは当然子どもたちにとって大事な結果ですが、それが何点、何番、偏差値がいくつ、とかそういうことになってくると算数を解くおもしろさよりもそちらの数字の方に気持ちが支配され始めてくる。
また、最近は塾の課題や宿題が多いので、これでもか、これでもかと問題を出される。本来楽しいとはいっても、たくさんあればげんなりします。
例えば大人でも分数と小数の計算問題を20題出されたら、もうそれだけで「うんざり」と感じるでしょう。でも□い頭を○くするの宣伝に出てくる問題ならば、ちょっと考えてもいいかなあ、と思われるのではないでしょうか。
だから本当は上手に量をコントロールしながら、練習をしていき、できた、できない、という結果だけを楽しめれば、問題を解くこと自体がおもしろくなってきて、算数をじっくり考えられるようになる。
そうなると、さらにおもしろくなるから、また勉強する、というような具合で進むはずなのです。
もちろんできない問題ばかりが続くと「どうせ、できない」と凹んでしまうから、その分、できる問題も少しずつ混ぜながら、できたり、できなかったりを繰り返していくことが大事です。
毎日20題みたいに腹筋運動のような与え方をしては本当はいけないのです。腹筋運動そのものはちっとも楽しくないですからあれは数でやることをしばるわけですが、算数の問題を解くことはもっとも楽しいことなので、その楽しさ、おもしろさを感じることを優先してみてはどうでしょうか?
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