中学受験とはちょっと縁遠いように聞こえるこの2つの言葉。
一括採用というのは、新卒を一斉に採用する方式でこれは日本が伝統的に用いています。一方で欧米では通年採用が多い。つまり、いつでも必要な人材を採る、ということなのですが。
通年採用となると、多少キャリアを積んだ人と新卒が勝負することになるわけで、これは新卒不利です。だから欧米では新卒の就職が日本よりも難しい。難しいからより高い学位をとる必要がある。ので、大学院に行ったりするわけです。
で、今日、聞いた話で言えばアメリカの大学院卒業生の平均教育ローン残高は500万円だそうです。より高い学位を取るために自分に投資をする。しかし、それは借入になるから、最初からローンを背負って社会に出ることになる。
一方日本のような一括採用の場合は、まあ、それほど技量がない、と思っても採用してくれます。そして企業で2年ぐらいは教育する。つまりはアメリカでは自分で投資しなければならないところを企業が投資してくれる。
だから、一括採用の方が良い、という議論はその通りだと思うのです。
一般にアメリカの大学の費用は高い。まだ州立大学はいいが、私立になるととんでもない。そこへ来て、かつ大学院の投資まで、ということになると本当に大変で、それでも勝てるかどうかはわからない。アメリカという国はどこまでも競争させるわけですね。
だから結果としては厳しい生存競争を勝ち残るのだから優秀な層が残る、という考え方もあるようですが、世界的に労働市場が流動化するとこういうことになるようです。
日本はある意味大変閉鎖的であって、同じ民族だから教育は企業がしてやろう、みたいなところがあるわけですが、欧米にはその論理はない。
自分で投資して力をつけてこい、という感じ。
だから欧米はタフなのだ、という話も理解できますが、一方で本当に苦しんでいる人たちが多いことも事実。
ただ、一括採用されても、その後は欧米と闘わないといけないわけだから、それなりに自分の力は鍛えておかないといけない。
学校や塾であれやれ、これやれ、と言われてやっているようでは、当然、勝負は厳しくなるわけで、多少なりとも自分で何とかする、という技量は必要なのです。
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