組み分けテストを楽しむ?
そんなこと、できるわけがない、と思っておられる方の方が多いかもしれません。最近の塾は座席をテストの順位で決めることが多い。
だから、順位がすぐわかる。あいつに負けた、とか、あの子よりは良かったとか、まあ、そういうことがわかるわけです。
で、心配の種は、そういうことが「いじめ」につながったりする。
「なんだ、落ちてやんの!」
とか言う子はまったくいないわけではありませんし、それで心を痛める子は少なくない。
しかしながら、これも心の持ちよう、と考えてみることはできるかもしれない。
「次はねえ、絶対に上がる。」
「え、何の話?」
「組み分けだよ、組み分け。今週はよくわかったんだ。だからね。きっと上がれると思うよ。」
「・・・」
「結果は火曜日にはわかるからね。先生。教える。」
「ありがとう」
別に教えてもらわずとも良いのだが、こういう子はそういう風にどうも楽しんでいるところがある。
もちろん、失敗することもあるだろうし、クラス落ちをすることもあるのだろうが、最終的に入試は勝負事ではあるので、結果を楽しみにする、ということはあっても良いのではないかと思うのです。
私は中学受験のとき、テスト会にいて、一度5年生のときに会場が変わるぐらい、おっこったことがあります。親は大騒ぎしていたような気がしたし、本人も少なからずショックであったとは思うのですが、
「次あがればいいや」
と、なんとなくそう思っていた節があります。とはいえ、次では上がれなかった。だいたい中だるみなんでしょう。しかし、おっこったのであとは上がる楽しみが増えたのです。
それまであまりクラスなど気にしていなかったが、今度はどうだ?と結果を楽しみにするようになった。
で、楽しめるためにはひとつ重要な要件があります。
「テストの成績など、そのときの一面に過ぎない。いつでも変えられるものだ。」
ということをよく理解していることです。子どもはテストで偏差値が与えられる。この偏差値がその子の価値のように感ずる方がいるかもしれないが、それは当然、大きな勘違いです。
テストなどで子どもの価値など見分けることは不可能です。そのとき、できたか、できないか、ただそれだけの話。これは入試でも同じです。
だから、楽しみにすることは可能なのです。
「今回はできたぞ」
と思っても、そうならないことも多いが、しかし、それでも、また次が楽しみになってくる、そういう子は入試でも強いのです。
目先のテストで一喜一憂する必要はありません。
だから、子どもたちと次を楽しみにするような、そんな雰囲気をご家庭でも作ってみてはどうでしょうか。
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