書き出すことも大事、ただそればかりでもいけない

投稿者: | 2009年8月10日

今年の麻布の問題です。


ボールが48個あります。これらのボールを以下の条件1、2にあてはまるように5つの箱に入れることにします。
(条件1)どの箱にもボールを5個以上入れます。
(条件2)どの2つの箱についても、入っているボールの公約数は1だけです。このとき、5つの箱に入っているボールの数の組をすべて答えなさい。ただ、それぞれの場合に、入っている数が小さいものから順に答えの欄に書きなさい。また、答えの欄をすべて使うとは限りません。


とこの問題を見て、闇雲に書き出しても時間ばかりかかります。入学試験ですから、制限時間があるわけで、書き出すとはいっても、ある程度論理的なことを考えていかないといけない。

5つの数で、数の公約数が1になる、とすれば素数をイメージするかもしれませんね。しかし素数はすべて奇数である。奇数が5つあって、48という偶数にはならない。だから奇数は4つ、偶数は1つという組み合わせでなければならないのです。
奇数2つ、偶数3つはあてはまりません。偶数同士で公約数2が出てしまうからですね。

そうなると5以上の奇数4つと偶数1つという条件で書き出していく。
(5、6、7、11、19) (5、6、7、13、17)(5、7、8、9、19)(5、7、8、11、17)(5、7、9、11、16)(5、7、11、12、13)(7、8、9、11、13)の6つが答えになるわけです。

このときも左から右へ必ず大きくすること。
まず5を決めて、次が6の場合、次の奇数が7とすれば2つできます。
次に5を決めて7を決める、次に偶数8を置いて、というように考えて重複をしないようにすればいい。

いずれにしても書き出さなければいけない問題ではありますが、当然何かヒントがある。そのヒントを考えていくことが問題のとりかかりには重要です。勢い良く書き出すという子もいます。何もやらないよりはいいが、しかし、まあ数分は考えてみることも大事だということですね。

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