昨日、気象がテーマの学習をしました。
その問題の中で、こんなものがありました。
南に開いている湾の場合、その湾のどちら側を台風が通ると、被害が大きくなりますか。
ア 東 イ 西 ウ 南 エ 北
低気圧は上昇気流です。気圧が低いわけですから、まわりから空気を吸い込みます。そして、真ん中まで空気が集まるとそれが、上昇していく。そのとき、海から水分、水蒸気を巻き上げていき、大きな雨雲を作ります。
図は、台風の進路にあたってどのように回転するかを表していますが、北半球では低気圧が反時計まわりに回転するので、図のようになります。
台風の場合、右側(東側)の風は台風の進行するスピードと風が同じ方向を向くため、勢力が強くなります。さらに南に湾がひろがっている場合、台風の東側はこの南よりの方向から非常に強い風が吹き込み、海水が湾の奥に吹き寄せられるために、高潮が発生しやすくなります。
したがって湾の西側を通ると、台風の被害は大きくなるということなのです。
答えは(イ)になります。
この典型的な例が1959年の伊勢湾台風ですね。伊勢湾台風は、じつは紀伊半島をまっすぐ北上したため、伊勢湾の西側を通ることになり、上記のような現象から、被害が大きくなったのです。
まもなく台風シーズですが、単に天気予報をみるだけでなく、気象のメカニズムを考えてみる機会にしてください。
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