6年生の夏休みは天王山、という感じ方があるように思います。
確かに入試までまとまった休みはこれが最後ではあるのですが、子どもたちの成績の推移で見てみると、この時期に上がる子はあまり多くはありません。
ひとつには、夏休みに勉強することで混乱が始まる。
1年半かけて勉強してきたことを、いくら夏休みとはいえすべて復習できるわけもなく、また、実際に勘違いやミスも増えてくるので、9月のテストではむしろ7月よりも下がるという現象が起きるのです。
あんなに勉強したのに、下がる、ということで悲観的になられる方が多いのですが、私からすると、よくあることでしかないのです。
むしろ、そこから、どう整理し、どう上げていくのかを考えていけばいいだけの話。ミスの原因、混乱の原因をひとつひとつ正していく、だから秋に伸びればいいのです。
実際に秋になると急激に成績が上がる子が出てきます。これは、やはり締め切り効果も大きい。あと3ヶ月、あと100日というのが子どもたちのモチベーションを上げるきっかけにもなるのです。親からすると、もっと早く本気になってほしいと思うものですが、それが幼さでもあるわけで、それを前提として親は考えておく必要があります。
だから夏休みは天王山ではない。
もちろん、ここで勉強することはとても大事なのことですが、ひとつのステップであって、ここで伸びなければ合格しない、などと決して思ってはいけません。
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